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ヤマカガシとの死闘

日置川清流のカヤックの安全性調査でリバーツアーを実施した。

13キロのロングコースは、晴天続きだったせいか流れはゆるく、漕がなければ前進しない場面が続き、3時間ほどいったあたりでかなりキツくなってきた。

ちょうど景色にも退屈しだした頃だった。

川中に枝のようなものがユラユラしている。ん?枝?にしては、動いてないかい!?

近づくとそれは、僕の大好きなヘビである。

ちょうど、白マダラのエサ確保(トカゲしか食べない感じ)がうまくできず、自然に返したとこだったので、これは天の恵だと思った僕は迷わずカヤックを飛び降りてヘビを鷲掴みにした。

ん?頭が丸く小さいので毒ヘビだとは、思わなかったがやたら、牙を剥いて噛んでくる。

幸い分厚い手袋をしていたので歯は貫通することはなくいようで、なんなく捕獲に成功した。

しばらくすると捕獲した左手が少しシビれる感じ?

あれ?もしかして毒ヘビ、ネットで調べてみるとどうやらヤマカガシのようだ。

毒は、マムシの数倍で噛まれたら死に至ることもあると言う。

この痺れは!毒のせいか!しまった!しかし、手遅れ!

手袋を貫通して歯が指にはいったか!?

到着地点までまだ6キロあり、3時間はかかる。

こんなとこで身体に毒が回ったら死ぬしかない。

いや、刺さった感じや痛みはない。この痺れは、オールを漕ぎ続けたせいだ!

と噛まれてないことを祈る自分と痺れる左手の狭間で僕はかなり焦っていた。

毒が回る前に到着地点に着けたら車で病院へいけるとばかり、オールを漕ぐ腕に力が入るが、あまり激しく動くと毒が早く回るのでは?焦る気持ちと体調の異変に気を配る中、左腕も痛くなって来た感じ。

いやいや、これは、ただの筋肉痛だ、と毒ではないことを祈る僕。

生きた心地がしないまま30分が経過。

特に指のシビれ以外の体調に異変はない。

1時間、2時間と経過して、ああ、噛まれてなかったかと、安心しだす。

ヤマカガシは、首の周りにも毒を持っているらしく、目に入ると失明することもあるらしい。

手袋ごしとはいえ、かなり強く首を掴んだので、手袋ごしに毒が染み込んでの指のシビれだったと推察される。

本当に生死を彷徨う3時間であった。

死をイメージしたのは、人生初だったかもしれん。

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